top of page
335199_l.png

ふふふ読書会  吉祥寺 ◉ 1月読書会のお知らせ

日      時: 2025年1月25日(土)午後4時15分〜午後7時00

テキスト:『李歐』髙村 薫
    

61Zh8vKvv8L._AC_UF1000,1000_QL80_.jpg

5月12日のふふふ読書会(生田)の本は、ジョージ・オーウェルの作品です。

先月の『本の栞にぶら下がる』の中でも、1章を割いて書くほど、斎藤真理子さんには「気になる」作家であり続けたジョージ・オーウェル。私も「気にはなりつつ」購入したまま積んどくでしたが、斎藤さんの文章に休眠状態の関心が呼び覚まされました。

お隣韓国の脱北者の話に繋げて、「考えてみれば、私が長い間『一九八四年』を読むたびにうんざりしてきたのは、そこに描かれているのが予想もつかない醜悪さではなく、いやというほど予想のつく醜悪さであり、それが濃縮されていたからではないだろうか。そして、〈でも、うちは濃度が低いから大丈夫〉と思っていられる時期は、徐々に終わりつつあるのかもしれない」という斎藤さんの意味深の言葉に、私の中の何かが疼きました。

 というわけで『一九八四年』にしたいと思います。

最初に、オーウェルの「作品」としたのは、斎藤さんも複数のオーウェル作品を紹介していることと、すでに既読の方もいらっしゃることを勘案して、このほかに、『動物農場』と『オーウェル評論集』もOKということにします。

335199_l.png
『李歐』髙村 薫
41Om0LagZxL._SL500_.jpg
優雅な舞を舞い、美しく漢詩を口ずさむ美貌の殺し屋李歐。一体彼は何者なのか?

母に捨てられ孤高の学生だった主人公吉田は、アルバイト先で彼と運命的な出会いをする。毎年美しく桜が咲く風景と共に吉田にとって李歐の存在はどうにも切り離せないものとなり、そしてついに、彼の人生を決定的にさせるある悲劇が訪れる…。

関西の裏社会のリアルな描写。ロマンチシズム溢れる文体。そして大陸への夢。自身の『我が手に拳銃に』を下敷きにして新たに書き下ろした高村薫の初期の傑作として「桜の咲く頃には忘れられない」と、いまだに愛され続ける本書。

果たして吉田と李歐の「愛」とは一体何なのか? そして高村薫の描くハードボイルド、そして「男」について、皆さんの感想をお聞きしたいと思います

bottom of page